RB26DETTエンジン特別商談会 番外編【誤ったプラグ交換/選択をしていませんか?】

7月7日(土)-8日(日)に行われるエンジン商談会の番外編として、前からあるのですが、【スポーツリセッティング】が装着された車両を含め、チューニングされた【S2やR2エンジン】に、指定以外のプラグが装着され、結果的にエンジンの不調を相談される方がいます。そこで、セカンドオーナーになられた方や、だいぶ以前にチューニングを施し忘れてしまった方の為に、改めて、プラグ交換のポイントを紹介します。まず、ターボ車であるRB26DETTエンジンでは、過給圧を上げて行った場合に性能が発揮される【レーシングプラグ・スラント(斜方)タイプ】を使っています。このタイプは、絶縁体が金具の奥に引っ込んでいる為、燃焼ガスにさらされにくく、外側電極も短く軽くなるので、電極の加熱防止効果だけでなく機械的強度も強くなっています。つまり、耐久性を重視し、高過給エンジンでは安全マージンが高いので、安心して使って頂けます。

  • 標準指定NISMO部品のP/N.は【22401-RS238-7】です。

では、誤った交換をされる事例は何かというと、ネジサイズと熱価だけ合わせ、一般的なノーマルプラグ(イリジウムプラグ)を使う方がいます。分りやすく形状としては【プロジェクト(突出し)タイプ】ですかね。もちろん、レーシングプラグにも、この形状タイプはありますが、マフラー、エアクリーナーの交換等、チューニングの度合いが少ない場合に適しています。また、NA(自然吸気)エンジンでは全域で高出力が期待でき、ターボ車だと低速トルク重視の傾向になる感じです。つまり、【発火部形状の選び方が重要】となります。プラグに要求される性能(着火性)を考えると、燃焼室の中心に近い方が良いのですが、逆に突き出ているほど電極が熱を受けやすくなり熱的トラブル(オーバーヒート、プレイグニッション、外側電極の劣化等)の原因になります。高性能、高出力エンジンであるスポーツリセッティングを含めたNISMOチューニングエンジンでは、燃焼室内温度が高くなりエンジン自体の振動も強くなっているので、発火部の絶縁体や電極が燃焼室にさらされにくい、スラント(斜方)タイプを使うって事です!

(熱価について)

街乗りの場合は7~8番、走行会仕様は8~9番、レース仕様は9~10番と、燃焼温度の上昇や運転条件を考慮して番数を上げて行くのが一般的です。

  • 標準熱価番数は【7】です。

(交換サイクル/時期について)

中心電極と外側電極の金属種類によって違うのですが、

  • 交換の目安は【2万km】と覚えておきましょう。

もちろん、サーキットなどでのスポーツ走行をされる方は、交換サイクルを早めて下さい。

(交換時の注意)

とにかく、プラグを外す前にエアブローなどを行い、プラグを外した穴にゴミや異物が入らないようにし、且つ、電極をぶつけたりせず、且つ、外したプラグに欠損が無いかを含めたコンディションを確認し、イグニションコイル側の状態確認を行って下さい。以前に紹介しましたが、燃焼室/エンジン内部への異物混入は絶対ダメです。出来るだけ、短めに分りやすく紹介したので、レジスターの有無での違い等々、説明しきれないプラグの世界があるのですが、とにかく【指定/設定された部品番号のプラグを使う!定期的に交換する!】事だけ覚えておいて下さい。残念な事ですが、一般的な整備しか行っていない店では、誤ったプラグを装着される事もあります。RB26DETTのオーナーである皆さんが、部品番号を指定し、交換を指示する事も必要です...

少しは参考になりましたか?では、また。